冷凍手術器 Visual-ICE

材料価格ではなく新規技術料で評価

Visual-ICEは、生体組織を凍結・壊死させる冷凍手術器です。小径腎悪性腫瘍または肝腫瘍に加え、標準治療に不適・不応の肺悪性腫瘍、悪性骨腫瘍、類骨骨腫、骨盤内悪性腫瘍、軟部腫瘍、結節性硬化症に伴う腎血管筋脂肪腫などに使用されます。

保険上の評価

本品は、特定保険医療材料としては設定されず、新規技術料にて評価するとされています。準用技術料は、K773-4 腎腫瘍凝固・焼灼術、冷凍凝固によるもの、52,800点です。企業希望では、腫瘍長径が2cmより大きい場合はK773-5 腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術70,730点を希望していました。実際は52,800点で、17,930点、約25.4%の差が生じたと整理できます。

既存技術・既存機器との比較

比較対象は、腎腫瘍凝固・焼灼術、ラジオ波焼灼療法、腹腔鏡下腎悪性腫瘍手術、外科的切除、標準治療に不適・不応の各種腫瘍治療です。資料では、X線CTガイド下に経皮的にニードルを腫瘍組織に穿刺し、アルゴンガスによりアイスボールを形成して腫瘍組織を凍結・壊死させる冷凍手術器であることが説明されています。

MBEXの見方

本件は、製品価格ではなく技術料で評価された典型例です。「大きい腫瘍まで低侵襲に治療できる」という医療上・医療経済上のニーズは明確にあります。しかし、その価値が追加コストを上回る医療経済効果として十分に立証されていない、というのが行政側のロジックと考えられます。手術手技における改善をテーマとした主張では、医師アンケートや学会レベルでの認証など、広範囲な活動が求められます。

自社製品への示唆

中医協資料は過去の評価事例を知るうえで重要ですが、自社製品にそのまま当てはめられるとは限りません。C1/C2、E2/E3、既存技術料、新規技術料、類似機能区分比較方式、原価計算方式のいずれを検討すべきかは、薬事状況、対象患者、既存技術との差分、学会・KOLとの関係を含めて早期に整理することが重要です。

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